『枯れた夏に花火』は、時を越え、命を越えて繋がる二人の友情を描いた物語です。
主人公は病室のベッドで、もう動くことも難しいほど弱っていました。絶望の果てに、彼女は教会で命を絶とうと決意します。
その瞬間、夜空の花火が教会の窓から舞い込み、炎が広がっていく——火に包まれた光の中で、彼女は過去へと還り、「枯れた夏」を駆け抜け、十年前に自ら命を絶とうとした親友を救い出します。
しかし、視界は次第に霞み、気づけば再び病室の天井が見えていました。
——それが夢だったと思った時、彼女の視線の先に、あの日と同じ"影"が立っていたのです。
編曲:四つ葉ココちゃん
作曲:四つ葉ココちゃん
作詞:四つ葉ココちゃん
ミキシング:四つ葉ココちゃん
マスタリング:四つ葉ココちゃん
ヴォーカル:四つ葉ココちゃん
キーボード:四つ葉ココちゃん
アーティスト:四つ葉ココちゃん
主人公は自分の正体を思い出したくない。目覚めたのは病室で、交通事故に遭ったばかりだという。右足は完全に失われていた。彼女は一日中ベッドに横たわり、運転手はひき逃げし、治療費はすべて自分で負担しなければならなかった。頼れる家族も友人もいない。
時が経つにつれ、がらんとした病室で、彼女は万里の雲ひとつない夏が雨雲を蓄え始め、やがて雷鳴が轟くのを見つめるしかなかった。カレンダーを見れば、夏はもう枯れ果てようとしていることに気づく。時間はほとんど尽きていた。
ベッドに横たわったまま手術を受けなければならないこと、足を失い、舞台での仕事も絶たれたことを思うと、彼女にはただ一つの思いしかなかった――「自死」。握りしめていた携帯電話は手から滑り落ち、画面は割れ、待受画面にはかつて最も彼女を支えてくれた親友の写真が映っていた。
その親友は自死していた。行き場を失った彼女は、住宅の屋上から飛び降りた。当時、主人公は地方公演中で、駆けつけたときにはすでに火葬されていた。親友の家族が花火を上げて追悼しているのを見て、主人公は憤慨した。親友は土葬を望んでいたはずなのに。あの日も、夏の終わりだった。
主人公は何の希望も抱かず、松葉杖をついて郊外の病院を脱出した。近くで唯一高い建物は、廃墟となった教会だった。教会は長年放置され、信徒たちは道教の寺廟に流れていったという。当然ながら、かつてここで最大だった教会は荒廃した。しかし、教会の土地には価値がなく、神事に関わるという理由で、誰も取り壊しも改修もしていなかった。
主人公は苦労して教会の屋根に登り、ガラス張りのドームの上に座った。色とりどりのガラスドームはモンドリアンの絵のようだが、ところどころに穴が空いていた。彼女は最も大きな穴のそば、ドームの頂上近くに座り、松葉杖を穴から投げ捨て、ドームの上に崩れ落ちた。杖は下の床で重い音を立て、彼女の足同様に折れた。
彼女は世事の無常を嘆き、花火の箱を開け、火をつけたら飛び降りようと決意した。親友と同じように、死後に花火を上げ、自分の体で親友の落叶帰根の執念を果たすためだ。
しかし、手元が狂い、点火した花火はガラスドームから落下し、教会の下の革張りの席に落ち、垂直に噴き上がった。主人公は初めて上からガラスドーム越しに花火を見下ろした。花火は煌めいたが、同時に教会に火をつけた。教会全体が炎上し、花火は内部で轟音を響かせ続けた。
主人公は親友と同じように火葬されるのも悪くないと思った。そこで体を動かし、残りの花火とライターを掴み、後ろに倒れて教会の中へ落ちていった。その瞬間、教会中央の空気が奇跡的に気流を生み、歪み始め、「時間の崩縮」が起こり、主人公は渦の中へと落ちていった。
目覚めたのはアスファルトの路上で、車も人もいない。枯れ果てた夏の死のように静かな夜、主人公のそばにはライターと花火だけがあり、彼女は途方に暮れてうずくまっていた。突然、彼女はビルの屋上に立つ人と、前方の高空で時間の崩縮によって生じた気流を見た。走馬灯を見ているのか、本当に過去へタイムスリップしたのか、現代にいながら過去の人を救っているのか...だがとにかく、彼女は確信した。あの人物が「彼女」だと。
とにかく、足が不自由なことなど忘れ、よろめきながら真下へ走り、花火に火をつけて打ち上げた。彼女が飛び降りる前に花火で時間崩縮の気流を攻撃すれば...間に合うかもしれない!万一この瞬間に戻ってしまったら?
その時...時間は過去にも未来にも戻らず、枯れ果てた夏の静寂の中、空に極彩色の花火が咲き、屋上の「彼女」は驚いて後ずさりした。花火は極彩色に輝き、雲空に響き渡り、この事件の祝賀となった。時はちょうど夏が枯れ果てようとする頃、花火の後には秋が訪れ、寂寥感が花火の最後の瞬間を包んだ。秋風は同時に主人公の足の包帯を吹き飛ばした。
主人公は地面に倒れ、屋上の「彼女」は急いで駆け下り、主人公を支えた。「どうしてこんな姿に?」「あなたが無事でよかった」二人は声を揃えて言った。困惑と不可解さの中、二人は多くを説明せず、困難な時には少なくともお互いがいることに気づいた。二人は花火に照らされた繁星の大道を、一歩一歩、夏がまだ枯れていない日々へと歩み寄った。西へ進めば、夏に追いつけるかもしれない...そしてもう一度生き直せる。
支え合う道中、主人公は突然、親友の顔に乱れが生じ、ぼやけ、崩壊していくのを見た。恍惚と幻覚の中で突然はっとし、再び病室に戻った。外では花火が上がっており、病室のカレンダーはまだ2025年だった。花火を見ようと思ったが、松葉杖はなかった。
彼女が救ったのが過去の自分なのか、夢なのか、幻覚なのか、時間の崩縮が単に心性が局所的な因果を歪めるほどの強烈な幻覚なのかはわからない。しかし、ドアのところで聞き慣れた声が響き、時はちょうど枯れ果てた夏の最後の一秒だった。「私もあなたを救ったんだよ!」
ただいま準備中です…(日付未定)